本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1914(大正3) 年8月18日

 八月十八日 火 晴 (鎌倉) 午前九時半頃丸木 小川ノ二氏来訪 同時ニ徳子殿来着 木 川二氏ト海浜院ニ於テ閑談ス 二氏零時四十分ノ汽車ニテ去ル 即チ二氏ヲ停車場ニ送リ帰庵スレバ田中良君玄関前ニ立ツ 暫時同君ト語レリ 夕刻飯島ニ行キ海ヲ写ス 又照子ハ佐介ニ伺候セリ 御添削ヲ仰ギタル拙作  松平楽翁兼題ノ内 君か見しあとこそのこれ夕顔の花をしるへの黄昏のやど

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