本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1897(明治30) 年3月24日

 三月二十四日 水 朝九時半頃起ると直ニ風呂ニ入り朝めしのシヨコラをやつて居る処ニ表具屋などが来てとうとう昼までハ仕事ハ出来ず 昼めしをやつて仕舞た処ニ父上がお出ニ為つた 昨日の金貨本位決議の話などが出た 一時過から取かゝつた 岡田三郎助がやつて来 夕方までアトリエで遊で行た 未だ仕事を仕舞ない内に久米と道鏡が来 又菊地来た 此の人数で赤阪の金子でめし 吉岡が一緒ニ為り皆道鏡の本営ニ押かけ十一時半頃ニ帰る 少し許速記録の直し方などやつて一時半頃床ニ入る

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