1904（明治37） 年5月30日 Monday


五月三十日 月曜

昼前に竹沢来訪ロメーヌとレーチユを沢山貰つた。豌豆飯を喰う事をすゝめたが三十日勘定で忙ケ敷といふて帰つた。昨今金州南山占領の詳報続々達する。死傷三千五百余なりといふ。夜は恵智十に再度出掛ける。入りは七分通小さんの話は面白い。名古屋芸妓の合奏及踊りは一寸よかつた。久吉叶小三とんこ外一名。

引用の際は、クレジットを明記ください。
例）「1904/05/30　久米桂一郎日記データベース」（東京文化財研究所） https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/871391.html（閲覧日 2024-05-13）

同日の「黒田清輝日記」より
　五月三十日　月　曇
　御容体益ヨキ方ナリ　小西氏ハ午後七時頃来診　拙者事一昨日ヨリ例ノ瓦斯病ノ如キ気味ニテ腹ノ具合甚ダ宜シカラザリシ故今朝ヨリ天然カルヽスヲ服用スルコトヽセリ　其故ニヤ本日ハ腹ノ塩梅ハ勿論気分モヨシ　午後二時過ヨリ昨日着手セル芍薬ヲ描ク　四時過磯谷ヨリ展覧会出品ノ油画受取リノ為メ人足来レリ　五時頃吉井一三君来訪　半時間程語ル　夜食後白尾君来リ十一時頃マデ談話　今回出品ノ油画総テニテ二十五点也　主ニ八十七八年頃ノ作
　本日児猫一匹笄町ヘ送ル（ミイ猫ノ児ナリ）　中丸君ヨリ花籠一個贈与　直チニ花ヲ挿シ床ノ間ニ飾ル（五月三十日　月　曇）