1904(明治37) 年5月5日

曇天のため電車にて登校す。五時半過帰宅すれば一昨日学校にて面会せし帝国文学会幹事といふ近視眼の学生待合せて居た。来二十一日講話の題は「戦争と芸術」といふことに取極める。種々雑談の後に帰る。今日は端午節にて菖蒲湯に入る。浴後晩くなり、夜食中に佐野来。節句にて夜なべは休んだといつた。岩村のアンタンションを話したるに頗る満足した。後こまも同席十一時半に至る。

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