1904(明治37) 年5月19日 Thursday


五月十九日 木曜 晴

今日は天気で仕合せ、午後学校五時半帰宅。六時より三田今福にて岩村の別れに会食す。小代、菊地、高島等先着続いて佐野、合田、黒田参集、竹沢は九時過になつてから来た。総て九人近来珍らしい賑やかな会食で、例の通り過去の旅行其他の紀念の跡ざらへで興を覚へ十時に散会す。こんな事は実に久し振りの事なり。

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「1904/05/19 久米桂一郎日記データベース」(東京文化財研究所) https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/871336.html(閲覧日 2024-05-14)

同日の「黒田清輝日記」より
 五月十九日 木 晴
 晴天故書生下婢等総掛リニテ病室ニ在リシ小道具ノ消毒ヲナス 母上御気分御爽快ニ見受ケタリ 午前小林萬吾及代々木商会ノ宮田来 午後弘文館ノ武井来リ歌選ノ売価等相談決定セシニ因リ出版ノ件一ト先落着ス 五時頃岩透暇乞トシテ来訪 半時間程語リタリ 六時過ヨリ芝三田四国町今福(牛屋)ニ赴ク 此処ニテ岩透送別会ノ催有リ 会スルモノ岩共ニ九人ナリ(岩村 佐野 小代 久米 高島 菊地 竹澤 合田及拙者)十一時マデ懷旧談ヲナス 盛会ナリシ事四五年前ノ白馬会ノ如シ 帰宅寝室ニ入リシハ巳ニ十二時過ナリ
五月十九日 木 晴