1904（明治37） 年5月18日 Wednesday


五月十八日 水曜 曇

黒田のマヽン腸窒扶斯にて二ヶ月来臥床したるが、最早全快の由を聞きたり、祝ひに肴を贈る。岩村別れのため来訪。波士敦美術商店事業の見込を話す、至極賛成の意を表して置いた。電車にて出校し五時過に帰宅す。黒田が来て待つて居た。白滝に餞別云々の件話す。六時半帰る。夜小代来訪九時半まで話す。

引用の際は、クレジットを明記ください。
例）「1904/05/18　久米桂一郎日記データベース」（東京文化財研究所） https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/871331.html（閲覧日 2024-05-11）

同日の「黒田清輝日記」より
　五月十八日　水　半日雨
　午前入浴ノ事終リ西洋館ニ御転室　午後区役所ヨリ検疫医　人足等七名来リ離隔室ヲ悉ク消毒セリ　小西氏午前十一時頃（御転室後）来診　父上正午頃御入来　御食事後一寸母上ニ御対面被遊タリ　午後四時頃久米ヲ訪フ　未ダ学校ヨリ帰リ居ラズ　夫レヨリ岩村ヲ訪フ　同ジク留守　再ビ久米ヲ訪ヒ待ツ事二十分間ニテ帰リ来リタレバ一時間計語リタリ　帰途磯谷方ニ白瀧ヲ訪フ　氏モ亦留守ナリシ　夜画室ニ在ル書机上ノ片附ヲナス　十一時過寝室ニ入ル　今夜藤　増ノ二名及知ヘ慰労金ヲ与ヘタリ　今朝久米ヨリ母全快ノ賀儀トシテ目ノ下尺余ノ大鯛一尾贈与　又岩村ヘ餞別ノ印ニ久米ヨリノ鯛ト殆ンド同一大ノモノニ海老四匹程添ヘテ贈レリ（五月十八日　水　半日雨）