六月十九日 (欧洲出張日記) 今日は雲は多いが天気はいゝ 二三日雨でじめじめして居た処だから日が出て一寸いゝ心地だ 風は絶へず有るから甲板の上はさほど暑くない 今日はセイロン島とスコトラ島との半分途位の処だ 夜十二時過まで甲板の長椅子ニ寝ころんで居て見慣れない星などの南の方ニ一杯出て居る空をながめたりして日本はもう今頃は夜の明け方だらうかなどと云ふ事など考たりした アヽ先づ今日などはいくらか気分のはつきりして居る方だ
続きを読む »
本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。
九月三日 水 半晴 (鎌倉) 又午後陸奧伯ヨリ使ニテ明日東京ノ同伯邸ニ催サルヽ雨潤会ニ出席スルヤ否ノ問合セアリ 不参ノ旨返答ス