本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1901(明治34) 年2月9日

 二月九日 土 (欧洲出張日記) 今日も終日モデル相手にやる 昼めしは久 Cと三人でアトリエで食ふ 午後早目に仕事をやめてコラン氏を訪ひ画の評を聴く 晩めしは中 久と例の如く日本めし 小林がテンプラをこしらへて持て来て一緒にめしを食ふ 久ハ終日かゝつて写真をこしらへてくれた 夜食後小林の義太夫 中丸の狂言歌などが出た 小林も中も一時半過まで居た

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