1920（大正9） 年12月1日
十二月一日 水 晴 午前中調度其他ヘ電話 午後一時半皇太子殿下楓山御成御撮影 四時退出 夜八時頃飯野父子三名入来 又水 青二子来訪 飯野父子ハ研究所ヘ赴ク （欄外 研究所互評会（欠席））
本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。
1920（大正9） 年12月2日
十二月二日 木 晴 研究所ニ到リ互評会ノ陳列品ニ就キ批評ス
1920（大正9） 年12月6日
十二月六日 月 曇 夜半雨 岡ヨリ研究所ノ会計報告ヲ聴キ二時寝室ニ入ル
1920（大正9） 年12月7日
十二月七日 火 初雪 午前一時頃ヨリ降リ出タル雨七時頃ヨリ雪トナリ終日降リ続ク 気温二十五六度 今朝小野英次郎君ヘ祝物ヲ贈ル 十一時過ヨリ御写真部ヘ赴キ御見本四種ト参考品一枚ヲ取揃ヘテ調度ニ提出セリ 帰途研究会事務所ヘ廻ハリ部会幹事改選投票紙及ビ総会委任状ヲ新開氏ニ托ス
1920（大正9） 年12月8日
十二月八日 水 昨夜来甚シク咳ヲ発シ今朝ハ頭痛ニテ気分勝レズ終日内籠リス 午後例ノ如ク渡辺氏来診 幸ニ咳モ遠ノキ三時過ニハ頭痛モ止ミタレバ初雪ヲ此儘ニスルモ残念ト思ヒ俄カニ道具ヲ取出シテ紅葉ト雪ノ奇趣ヲ描写セリ 夜ハ机上ノ書簡雑誌ヲ整理ス 学校庶務掛ヨリ中村氏休職手続ニ関スル診断書提出ノ要求ヲ受ケタリ（電話） 明日ノ読書会ニ欠席ノ旨ヲ飯野氏マデ申入ル（同上）
1920（大正9） 年12月9日
十二月九日 木 晴 皇太子殿下御写真手入（自午前十一時至零時半 自午後三時至四時半） 四枚ノ内三枚丈了ル 調度ニ立寄リ事務官ト語ル 御写真撮リ直シ問題附撮影方法 大臣室窓掛及器具 華族会館ニ大河内 蒔田ノ二子ト会合午餐ノ卓ヲ共ニス 食後偶然小笠原伯モ見エタリ 時事ノ山梨氏来ル（拙者外遊ノ噂ニ付）
1920（大正9） 年12月10日
十二月十日 金 （欄外 宮内省 青木邸 興津庵）
1920（大正9） 年12月11日
十二月十一日 土 訪客 午前小川氏 午後小林 渡邊 仲ノ三氏
1920（大正9） 年12月12日
十二月十二日 日 曇 夜雨 訪客 午前小林氏 午後栗山 渡邊 小川ノ三氏