二月二十八日附 パリ発信 母宛 封書 (前略)さてわたくしこともいつもながらげんきでございます そうしてやつぱりあいかわらずまいにちがつこうにでゝゑをかいてをりますからどうぞどうぞごあんしんくださいまし こんどひつこしましたうちはゑをかくようにできてをるうちですからたいへんあかるくまことにしやわせです がつかうからかへつてからまたうちでゑをかきます てほんになるひとをたのんでかくとよろしゆございますけれどもなかなかこのほうハおかねがかゝりますからたゞわたしのへやのすみつこのねだいのあるところのふうなどをかいてをります 四月か五月にでもなりあたゝかになりましたらまたどこかのちんとしたいなかにでもでかけてゑをかこうとおもいます このまえへのびんせんからはらさんごふうふづれおかへりなさいました(後略) 母上様 新太より
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十二月十一日 土 訪客 午前小川氏 午後小林 渡邊 仲ノ三氏