十二月八日附 グレー発信 父宛 葉書 御全家御揃益御安康之筈奉大賀候 次ニ私事不相変大元気にて勉学罷在候間御休神可被下候 此頃ハ寒さ強く相成外ニての稽古ハ六ケ敷仕事部屋の中にて菊の花など研究致シ居候 一昨六日初雪降り申候 昨日も雪降し沢山ハ積不申今日の日にて大低ハとけ申候 此の村より一里計の処ニ瀬戸物の名所有之候 兼而話ニハ承り居候得共未だ一度も見物不仕候処今日不図思ヒ立ち越申候 極少さな製造所とハ申ながら模様及焼の色等一風有之見事なる花瓶等出来申候 余附後便 早々 頓首 父上様 清輝拝
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本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。
十月三十一日 日 天長祝日 午前中雨 午前十一時四十分参内 千種間ニ於テ饗宴ヲ賜ハル 又午後九時ヨリ外務大臣ノ夜会ニ出席セリ