十二月三十日 水 (房総旅行記) 風は未だ本当にやまないが天気はよく為つた 今日は通りに市が出たからそれを見に行た 一寸面白いから一枚かいた 午後二時頃から又かきに出かけた 浜ニ行て見ると鰯舟がついて居て大騒の最中だつたからこれを一つせしめ後又海の画を一つやらかし暗く為つてから内へ帰つた 夜は例の如く又三人でかるたをやるやら狂歌をやるやら十一時頃ニねる
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本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。
四月十九日 晴 (鹿児島旅行記) 午前九時四十分発帰途ニ就ク 見送人多数ナリ 父上及島津男ニ国府ニテ告別 〔挿図あり〕