1904(明治37) 年7月19日 朝八時に竹沢の自転車に乗つて出掛けたが、電話にて其不在なる事を知り帰宅す。午後竹沢来訪、何れへか輪行せんを発議し合田を尋ねたが差支へ、夫より竹沢の用向で浜松町の銀行までつきあひ、後佐野を東宮御所内に尋ね、一緒に小父さんをも網にかけ、芝の生ヶ洲に夜食に行く。奥の上等の坐敷を占領し、品川海の眺めと涼風との心地いはん方なし。入浴後清鮮のさしみと大盛りのあら煮で一杯やる。近来成功せる晩食会をなした。帰路三人共立寄り少時話す。 続きを読む »