本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1917(大正6) 年1月27日

 一月二十七日 土 晴 午後少シク曇ル 東京ガレージノ自動車ニテ午前十一時過ヨリ帝国ホテルヘ出向き智嬢ト其姪ヲ誘ヒ美校ニ到リ一ト通教場ヲ観覧セシメ精養軒ニテ午食ヲ共ニシ又ホテル迄送リテ帰ル 時ニ午後二時半頃也 偶マ永田小学校ノ市川女史ノ来訪ニ接ス 四時頃ヨリ点灯時迄デニソンノ面部ヲ塗ル 七時本野子爵ヨリ招カレテ宮邸ヘ赴キ露国料理ノ餐応ヲ受ク 来賓ハ智嬢 九鬼男 加藤恒忠君 富井成章博士 武石君 松島秘書官 十一時半頃帰宅ス

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