本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1899(明治32) 年1月6日

 一月六日 晴(逗子) ぼんやりぶらぶらして暮す なんだか我家ニ帰り着た様な心地す 夜でろれん左衛門が門ニ立ちたるを聞き付け呼込で曾我の敵討を三段程やらせた 此のでろれんハ上総の男にて中々上手なりし 鎌倉時代の武士の姿など見るが如く壮快也

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