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  • 142 years年前の今日の日記

     三月二十一日附 パリ発信 母(貞子)宛  文して申上候 ますます御きげんよくいらせられ候はづめでたしめでたし わたくしもそのごはますますげんきで三月十八日よる十一じ半ようやくこのちにこぎつけました 御あんしんくださりまし これからどうちゆうのおはなしをいたしませう 二月十二日ほんこんをたちましておくしゆすといふふねにのりました このふねはよこはまからのりてきたふねよりよつぽどをゝきなふねにてこのふねでふらんすまできました こんどはまゑとはちがいふらんすにつくまでふねがちつともゆれずきぶんもよくめしもはじめからたべつゞけました さてふねではめしは一日ににどにてあさは九じはんばんは五じでしたからのちにははらがへつてめしのたびになんでもどつさりたもんした 十三日の日よりちんちんあつくなりだしました 十四日の日よりなつのふくをきました 十五日にさいごんといふところにつきました このところはおゝさかのかわぐちのやうにながくかはをのぼるところなり なをゑもんさんとばしやでこうゑんちやてらをけんぶつしました そのけんぶつのうちでいちばんめづらしかつたものはしろのきです そのしろのまわりわふたかゝへばかりではのながさが三げんか四けんばかり またこのこうゑんちにはおゝきなとらが二ひきかつてありました こんなものをけんぶつするときのあつさはたまらない あせがだらだらだらだらひはにしにしにしにしかさわもたずはちろさんのこまつた――でした このとちのやつはみちをあるきながらなにかむしやむしやむしやくつています それゆゑはわまつくろになりちようどはぐろをつけているようです このくつているものわきのはにしろきおしろいのようなものをぬりそれになにかのこなをつゝんでたべるのなり このところにはとまりそうなやどやがなかつたからふねにかゑりました かゑりがけにみづちややによりましたらかべやてんじやうにはやもりがべつたりついていました 十六日こゝよりしつぱん 十八日しんがぽるにちやくしました このところにつくと十二三より二十四五ぐらいのくろんぼがちいさきふねにのりてきました これはぜにをうみのなかになげるとすぐにとびこんでそのぜにをとるのです ちやうどゑのしまでゑびやあわびをとるのゝやうでした なをよんさんとりくにあがりこんやはほてるどぺいといふやどやにとまりました 十九日しつぱん 二十四日ころんぼといふところにちやく このところはおしやかのぼうずがうまれたところなり なをよんさんとばしやでてらけんぶつにいきました きいろいきものをきたぼうずが三にんばかりいました ほとけはちやうどにつぽんのにおなじもの これはこのとちのやつのすがたをつくりたるものです これからてらなんどにいくのはおやめなさい くろんぼをおがむとおなじです ろやるほてるといふやどやにとまり二十五日はまたばしやでほうぼうけんぶつしましたげな このとちのやつはおとこがべつこうのくしをさしております このくにはべつこうとぞうげのさいくものがたくさんあります こんにちしつぱん 三月三日あでんにちやく こんにちはおせくではしぐちどんのはつびなじよのおきやくさまにおぢやつただろうとなをよんさんとおわさをしました しかしこのところはなにごともなし なをよんさんとまたばしやでけんぶつにでかけたり こゝであかいしやつぽをかいましてこれからふねのなかでしじゆうかぶつておりました こんなふうのしやぽです〔図〕 このあでんにてはらくだにものをうせたりくるまをひかせたりしております またまちをとうるとやぎがたくさんおります またたべものなどのあるみせにははいがぶんぶんぶんじつにきたなし ばしやでとうるとばしやのなかまでもはいがとんできます まことにはいのをゝきところです このところはあつきところであめがいちねんに十四五たびぐらいふるところできもなし それゆゑやまのしたにおゝきないけのようなみづためが十一あります これはあまみづをためておくところです 今日しつぱん 八日すゑすにちやく こゝにはただちよつととまつたばかりであがることはできず これからはかはのようなせまきところをゆくのです こゝはもとはとうれなかつたのをひとがほつてじようきせんがとうれるようにしたところです そのかわりにむしのはうようにしづかにゆくのです そうしてむかうからふねがくるとこつちのふねはとめるのです ふねがいきするときにはどつちのふねかいつぽのほうはとめていつぽのふねをとうらせます そうしてよるはいかずにいすめりやというところにふねをよせました つくとすぐになをよんさんとあがつてみました 九日あさはやくこのところをしつぱんしました 十一じ十五ふんまへひとつのふねといきすりました このところはせまきところですからふねがいきするときにはいつでもりようほうのふねからみんなみてとうります すぐそばをとうりますからかをがよくみゑます こんどのふねもとうるときにはわたしはかとうのかんばんのたるのうへにのりてみていましたらにつぽんのひとがにさんにんみゑたり これはぶんぞうさんがをりはせぬかとあかめをひつぱりいつせうけんめてにみていましたけれどもみゑませんでした とうりすぎてからなをよんさんとあひましたところぶんぞうさんがあのふねにいていろいろはなしをしたときゝましてざんねんせんばん しかしまういきすぎたからどうすることもできずなをよんさんとまへのひにはなしをしてこんなせまきところでぶんぞうさんのふねといきあつたらよかろうといつていましたらこんにちいきすりました しかしあわれず ざんねんざんねんざんねんざんねん こんばんつくところはぽるとさいどといふところにてぶんぞうさんのふねがこんばんつくところはいすめりやといふところです ゆゑにそんなにとふきところではありませんからなをよんさんとこじようきせんをかりてぶんぞうさんにあひにいこうとはなしをしてはやくこのふねがとまればよいよいよいとおもつて一日くらしさてついてみたらこんや十一じにしつぱんのよしにてじかんがすくなくいくことはできませんでした まことにざんねんざんねんざんねんざんねんしかたなし これは九日の事なり 十三日いたりやといふくにのねぶるといふところにつきました こゝにはあがることはできずきれいなところのようにみゑていました なぜあがれないかといへバいまより九かつきまへにこれらびようがはやつたからといふわけだそうです こんばんこゝをしつぱんしまして十五日あさ十一じ十ぷんまへふらんすのうちのまるせいゆといふみなとのまへにあるちいさいしまにつきたり すぐにまるせいゆにふねをつけないのはやつぱりまへのこれらのわけさ このしまに一日おりました 十六日あさ九じ十五ふんすぎまるせいゆといふところにつきました こゝでふねはおしまい ほてるどぷちるぶるといふやどやにやどをしましてなをよんさんとばしやではうばうけんぶつしました このところはたいへんきれいなところでいゑはたいていろくかいかしちかいでわたしたちがとまつたところはごかいめのところでしたをとうるひとをみるとむしがぞやぞやぞやぞやはつているやうでありました またまちをあるくひとがあんまりたくさんいてあるくのにじやまになります ひとがみんなおしやれにておかしきことです 十八日八じ二十ぷんのきしやでぱりすといふみやこにいきました このところはにつぽんのとうきやうのようなところでせかいだいいちのきれいなところです こゝにわたくしがおるところです この日はしゆうじつきしやにてよる十一じはんぱりすにつきました ごあんしんくださりまし ついてからまだたくさんかいてあげることがありますけれどもこんにち四じはんにゆびんがでるそうですからまづこれだけにしておきます いそいでかきましたからわからないところがあるかもしれません なをよんさんがうちにくわしきてがみにやくしよのようがあつてかきださないからおまんさあがはしぐちどんにおぢやつたときこのてがみにかいてあつたことをはなしをしてくださるようにゆつてあげてくれとぎやることでござりましたよ みんなげんきでしよ あざぶのめらのこはいかヾ よつぽどおゝきくなりましたろ こんどはいそいでみんなにはてがみをあげだしませんからよろしくよろしくよろしく せんちゆうでみんなのしやしんをだしてみましたら新二郎やおゑいさんたちのしやしんがないようですがもしやまだもらわずにきわしなかつたかとかんがへます もしのこしてありましたらおくりてください わたくしのしやしんはあとでうつしてあげます あねさんによろしくよろしくよろしくよろしくあねさんのおしやしんももつてきませんでした どうかあねさんにくださるようゆつてください うちからもつてでたくすのきのぼくとうはふねにのりましたときになをよんさんのかばんのうへにのせておきましたらそれぎりなくなりました わたくしもほんこんまではよつてしまいへやよりそとにはでませんでしたからたづねることもせずほんこんについたときにおもひだしさがしましたけれどもなし しかたなし とけいをみましたら三じはんですからまちつとかきませう さてこのちにちやくしひとばんこうしくわんにとまりよくじつ十九日ぶんぞうさんのふたばんかみばんおとまりなさつたやどやにやどをとりました またこうしくわんのうがわといふひとがせわをしてくれましてよきがつこがあるそうです 二三日のうちにがつこにはゑりますけれどもまだしれません このちでおかしきものはひとのしやれなり くわしきことわぶんぞうさんにおきゝなさい このしやれにはなをよんさんもびつくりなされたよふすなり わたくしわみんながきれいなようすをしてわたしにみせるとおもつてせけんをあるきます いゑはきれいまちはきれいひとのようすわきれい よきけんぶつなり こつちのやつはせうぐわつきぶんとみへ申候 まいにちこうゑんちなどにあそびにばしやにてゆくものがたいへんおゝし さくじつなをよんさんとこうゑんちけんぶつにいきました ずいぶんきれい こつちのかしばしやのかぢとりはみんなれいふくのたかぼうし むまはりつぱなこゑたむまにてにつぽんのようなやせごろのちいさきむまはみろとおもつてもなし ばしやは一じかんが四十銭 てつどうばしややのりあいばしやはどこまでゆいても六銭なり このふたつばしやにはにかいができております にかいのほうにのるとやすし さくばんなをよんさんとうんどうにでかけなをよんさんはうがわといふひとのところにゆきわたくしはけいこのためひとりでむちやくちやむちやくちやむちゃくちやにまちをあるきしやまぐれそれよりのりやいばしやにのりしにばしやのかねをとるやつがわたしになんとかいゝましたけれどもわからずたいがいどこでおりるかといふことだろふとさつしましたけれどどこというあてがわかりませんでしたからだまつていました そうするとわきやまへにのつているやつがはなしをしてわらつております それからばしやがとまるとすぐにおりどこだかしれないけれどあとのみちにかへりむちやくちやにゆきしにとうとうもんのところにでたり このもんといふはおゝきなもんでこれからまちのすぢがみんなわかれております このもんのうへにさくじつなおよんさんとのぼりてみました たいへんたかし くるくるまがつたはしごだんをのもるのです もんのうへにはむまとひとのおゝきなつくりものがのせてあります こんにちはあられがふりました とけいがやつぱりしじゆとまつてこまります へいきちおぢはやつぱりをつとめのごべんきようでしよ よろしく まづこれだけ ほかのことはあとより めで度かしく 母上様 無事  新太郎  したのおとつつあんやおぢさんにはべつにてがみはあげだしませんからおまへさまよりくわしくおはなしを なさりてくださりまし

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1901(明治34) 年5月7日


 五月七日 火 雨 午後三時頃より霽る (欧洲出張日記)
 海は鏡の面の如く平也 雨の為か大に涼しく二十四度位となる 午後三時頃台湾海峽の真中程に到る 夜九時頃に月出づ 十一時過より林氏の室にてウヰスキの振舞にあつかる 久 佐は早くねる

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