1905(明治38) 年5月13日 Saturday


五月十三日 晴

高商にては芝居の真似で今朝休みになる。昼飯後皆の者を日比谷公園つゝじ見にやつた。夕方小泉小代来る。小父は内から呼びに来て暫時居なくなつたが其跡に岩村がやつて来て三人で鳴戸鮨で夜食を済した後小代帰り来り間もなく佐野が来る。高島大人も来る。珍らしい大寄り合となつた。流石岩村の囃し好きも人勢には敵せずやかで傍観の姿となる。今夜は隆運忽ちに先夜の敗を回復せり。一時に解散。〔欄外に「目黒から新茶を持つて来る。」〕

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例)「1905/05/13 久米桂一郎日記データベース」(東京文化財研究所) https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/872996.html(閲覧日 2024-05-19)