1920(大正9) 年8月17日
八月十七日 火 晴 午後中井氏ヲ招キ楓山御休息所ニテノ御写真ノ引伸シヲ拝借ス 此休暇中ニ御手入ヲナサンガ為ナリ 又同氏ニ箜篌図ノ複写ヲ頼ム 今日モ亦四時前ヨリ補筆ニカヽル 夜君子ノ病室ニ蓄音機ノ遊アリ 病気次第ニ宜シ 亀甲模様ノ手文庫ヲ整理シ内容ヲ万覚帳ニ記入ス 夕刻三宅君ノ Venezia ヨリノ葉書ヲ受取ル 結局一昨日ノ分ト前後シタルモノニテ文中ノデルネリー画伯云云義稍々分明セリ 蓋シ是レヨリ先ニ委シク申送ラレタル趣ナレドモ其手紙ハ未ダ入手セズ
本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。
八月十七日 火 晴 午後中井氏ヲ招キ楓山御休息所ニテノ御写真ノ引伸シヲ拝借ス 此休暇中ニ御手入ヲナサンガ為ナリ 又同氏ニ箜篌図ノ複写ヲ頼ム 今日モ亦四時前ヨリ補筆ニカヽル 夜君子ノ病室ニ蓄音機ノ遊アリ 病気次第ニ宜シ 亀甲模様ノ手文庫ヲ整理シ内容ヲ万覚帳ニ記入ス 夕刻三宅君ノ Venezia ヨリノ葉書ヲ受取ル 結局一昨日ノ分ト前後シタルモノニテ文中ノデルネリー画伯云云義稍々分明セリ 蓋シ是レヨリ先ニ委シク申送ラレタル趣ナレドモ其手紙ハ未ダ入手セズ