本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1888(明治21) 年9月20日

 九月二十日附 ハーグ発信 父宛 封書 御尊公様御始メ皆々様御揃ひ益御安康奉大賀候 次ニ私事未ダ和蘭国海牙府日本代理公使島村氏方へ厄介相成居毎日二三時間位づゝ名画写し方ニ勉強罷在候間御休神可被下候 来る二十二三日頃ニハ是非共ベルジク国都ブリユクセルへ行ク積ニ御座候 ブリユクセルハ当地より気車ニテ四時間ニ御座候 而してブリユクセルに一週間も滞留の上帰巴の積ニ御座候(後略) 父上様  清輝拝

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