1904（明治37） 年7月21日 Thursday


七月廿一日

今朝浅井より石膏破損の件返書到来、直様東宮御造営に赴き佐野と修繕方法の相談をなす。本日炎暑酷烈を極む。午後三時帝国ホテルに仏国新来客ウィコムト・ドローヌを訪問。杉竹の紹介に依る。一時間足らず会談の後帰る。

引用の際は、クレジットを明記ください。
例）「1904/07/21　久米桂一郎日記データベース」（東京文化財研究所） https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/871641.html（閲覧日 2025-04-29）

同日の「黒田清輝日記」より
　七月二十一日　木　晴
　近頃ニナキ不愉快ナル日ナリ　其不愉快モ夕刻小西氏来診ノトキニ始マリ実ニ云フ可カラザル不快ノ感ヲ惹キ起セリ　其訳ハ此ノ昨日ト一昨日ノ二日ハ御体温モ比較的高カラザリシニ俄ニ本日ハ九度近クマデニ上リ小西氏診察ノ結果殊ニ腹部ニ水ノ溜リタル憂有リ　故ニ今後ノ所甚ダ懸念ナレバ入院セシメテハ如何ナドト申サレ内ニ如此心配有ルニ拘ラズ客ハ呑気ニ八時頃マデモ語リ居リ　其上内ノ者共モ暑気ノ為ヤラ気ニ食ハヌ態度ヲ現ハスナド彼レ是レニテ脳裏ノ混雑一ト方ナラズ　恰カモ悪夢ニ襲ハレタルノ感有リ（七月二十一日　木　晴）