1905(明治38) 年1月13日 Friday


一月十三日 晴 后曇

朝八時半に本郷に行つた。洋画科の生徒で来たのは僅か八人であつた。十時過に終り一度帰宅し再び一ツ橋に赴く。今日牛荘敵襲の公報伝はる。併し大なる損害なくして撃退したる由。旅順降伏の結果英国市場に於ける本邦公債の好況を現はし開戦当時六十二三磅なりし四分利公債は七十七磅以上の価を生じた。此影響により日本の株式相場も其価を維持する有様なり。三月限九鉄の直段は五六・六〇である。

引用の際は、クレジットを明記ください。
例)「1905/01/13 久米桂一郎日記データベース」(東京文化財研究所) https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/872496.html(閲覧日 2024-09-19)