本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1903(明治36) 年10月5日

 十月五日 月 半晴 朝九時過杉竹二郎 中丸精十郎ノ二氏来訪 引続キ樺山伯例ノ遺事中ノ記事ニ関シ御立寄被下 又此ノ序ニ他日榎本子ヲ往訪スル為メ名刺一枚申受ケ置ク 午後谿街老人ノ旧幕時代ノ越後屋 白木屋等ノ店先ノ様子等ニ就テノ談話アリ 又夜久シ振ニ母上御帰宅故ニ皆々打連レ赤坂ヲ散歩殆ンド葵坂下ノ辺マデ行キタリ 少シク植木屋ノ下知ヲナシタルノミ甚ダ無意味ニ暮シタリ

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