本データベースでは中央公論美術出版より刊行された『黒田清輝日記』全四巻の内容を掲載しています。なお、デジタル化にともない、正字・異体字・略字や合成文字は常用漢字ないし現行の字体に改めました。



1889(明治22) 年2月1日

 二月一日附 パリ発信 父宛 葉書 御全家御揃益御安康之筈奉大賀候 私事大元気にて勉強罷在候間御休神可被下候 昨日転居仕候 今度の処は巴里の極ク端にて都ト云よりモ田舍の方に御座候 静にして妙ニ御座候 併し今迄の処よりモ余程不便利に御座候 画かき部屋ヲ一つ借り受け其中ニ住み込み申候 一左右迄 早々 頓首 父上様 清輝

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