研究者交流会の開催:ノウム・シャーン・ラスゲイバー・ナーン博士研究員/英ブライトン大学

Rresentation by Mr Rathgeber Knan

4月23日、英国ブライトン大学の博士研究員であるノウム・シャーン・ラスゲイバー・ナーン氏を当センターに迎え、交流会を開催しました。ラスゲイバー・ナーン氏は、参加型の文化遺産保護・博物館運営において求められる組織の倫理的な責任のあり方をテーマとした実証的研究に取り組んでおり、当センターが行う文化遺産国際協力活動に関する情報収集に加え、自身の研究内容の共有および意見交換を目的に来訪したものです。

当センターからは、概要説明に続き、現在進行中の文化遺産国際協力プロジェクトについて報告を行いました。淺田なつみ研究員がブータン及びネパールでの建築遺産保護のための共同調査研究、山田綾乃アソシエイトフェローがバハレーンで遺跡保存に対する研究協力の一環として行っている中世イスラム墓碑の3次元計測及び中東湾岸諸国を対象とした3次元計測研修、黒岩千尋アソシエイトフェローがカンボジア・アンコール遺跡においてアプサラ機構と共同で進めているタネイ寺院跡の保存整備について、それぞれ発表を行いました。ラスゲイバー・ナーン氏からは「参加型の文化遺産保護の取組みにおける倫理的な関わりとその取扱い、組織的な責任のあり方」と題して、同氏の博士研究の中核部分を抽出した発表があり、発表後には、専門家と来館者、支援者と非支援者、さらには宗主国と植民地といった従来の遺産保護や博物館運営に内在する非対称な関係性をめぐり、活発な議論が交わされました。

短い時間ながらも、先端的な遺産研究の成果にふれるとともに、これからの文化遺産国際協力に求められる視点を知る貴重な議論の場となりました。

Discussion
Group photo

トップ画像:ラスゲイバー・ナーン氏の発表

ボトム画像:左:発表後のディスカッションの様子 右:参加者集合写真