カンボジア・アプサラ機構職員の招へい

当研究所がカンボジア・アンコール遺跡で継続している保存整備協力事業に係る技術交流を目的に、2月13日から19日にかけてカウンターパートであるカンボジア政府アンコール・シエムレアプ地域保存整備機構(アプサラ機構)の技術職員を招へいしました。

今回、来日したのは副総裁のキム・ソティン氏と遺跡保全考古局長のソム・ソパラット氏に昨年までアプサラ機構の当研究所担当を務めたセア・ソピアルン氏(現サンボー・プレイクック機構所属)を加えた3名です。協力事業のもとで解体修復工事が完了したタネイ寺院遺跡の東門をテーマとしたセミナーを14日に当研究所で開催した後、15日から18日にかけて九州地方と関西地方を巡り、重要文化財建造物の保存修理工事や考古遺跡の整備事例のスタディーツアーを行いました。

1週間弱の慌ただしいスケジュールではありましたが、セミナーとスタディーツアーを通じて遺産保護の研究や現場に関わる両国の専門家が顔を合わせて熱心な議論が交わせたことで、お互いの国の文化遺産の特徴や修理手法、整備方法等の相互理解がさらに深められた有意義な機会となりました。

トップ画像:タネイ寺院遺跡東門修復竣工記念研究会の様子 

ボトム画像:長崎・聖福寺での集合写真(前列右から2人目がソティン氏、前列右から1人目がソパラット氏、前列左から2人目がソピアルン氏)

※本事業は、文化財保護・芸術研究助成財団の助成を受けて実施しました。