文化遺産の国際協力といっても、その実情をご存知の方はあまり多くないかもしれません。ここでは、当センターの職員などがコラムのかたちで、様々な切り口から文化遺産や国際協力の現場の姿をお伝えします。

ローマの旧シネマ・アメリカ

ローマ留学中の2016年夏、アルバイト先の同僚に誘われて無料で開催される星空上映会に出掛けました。映画についての素養がまったくない私ですが、フェルザン・オズペテク監督の『無邪気な妖精たち(Le fate ignorant […]

日本の遺産保護を知る

何よりもまず、私が日本への第一歩を踏み出した思い出を紹介したい。 2019年、私はパリ・ラ・ヴィレット建築学校で学んでいて、ある日の建築史の授業に出席していた。その日、教授は日本のメタボリズムの思想とプロジェクトを取り上 […]

作品の価値を未来へつなぐための保存修復倫理

はじめに—ものに手が加えられることについて ニュースを見ていると、海外の古い教会にある絵画が以前とまったく異なる外見へと描き換えられてしまった事件が時折流れてきます。環境活動家が博物館の作品をターゲットにしたというニュー […]

文化財を守る法律をひもとく

文化財はどのような法的根拠の下に守られているのでしょうか?ご存知の方も多いでしょうが、日本では「文化財保護法」です。世界の国や地域にはそれぞれ独自の法律があり、その内容や他の法律との関係は実に多様です。当センタ―では、国 […]

4500年前の船から古代エジプトの木の文化に触れる

皆さんが古代エジプト文明と聞いて最初に思い浮かべるのは、ピラミッドや神殿といった壮大な石造の遺跡群ではないでしょうか。でも、それは古代エジプト文明のある一面でしかありません。実は古代エジプトでは近隣地域から輸入した針葉樹 […]

沖縄における葬墓制の世界

沖縄に行ったことがある方は、本土と比べてはるかに大きなお墓を目にされたかもしれません。私は沖縄のお墓や葬儀(専門分野では「葬墓制」などと呼びます)を研究しており、ここではその世界を少しだけご紹介します。今年は沖縄本土復帰 […]