香港理工大学専業進修学院スタディツアーの来訪

ジョイントセッションの様子

6月5日、香港理工大学専業進修学院(Poly U SPEED)で建設技術マネジメント(BEM)を専攻する学生らが主催するスタディーツアーが当研究所を訪問しました。文化遺産国際協力センターでは国際協力による建設技術の環境問題への貢献に対する彼らの関心を踏まえて、この機会を形式的な訪問に留めず、相方の直近の取組みを発表・議論するジョイントセッションを行いました。

当センターからの発表は、BEMとの関連から不動産文化財に関するプロジェクトを選択し、前川佳文主任研究員がトルコとクロアチアでの壁画修復と共同研究、山田綾乃アソシエイトフェローがバハレーンでの中世イスラム墓碑のデジタルドキュメンテーションとその実践研修、淺田なつみ研究員がカンボジアとネパール、ブータンでの建築遺産保護のための技術協力について発表しました。Poly U SPEEDからは引率のラム・ワイ・ミン上級講師がBEMのスキームの一つである「ヘリテージ・リバイタリゼーション」の理論と実践について包括的に紹介する発表をしたのち、学生4名による香港の歴史的都市環境の保護と持続的開発の具体的事例の発表がありました。

午前中の2時間あまりの短いセッションでしたが、普段はあまり接点のない建設管理分野と文化財分野で、国際協力を軸に有意義な知識の共有ができたように思います。文化遺産国際協力センターでは今後もこうした機会を積極的に捉えて、国際社会における双方向の交流の拡大に努めていきます。

ジョイントセッション終了後の集合写真

トップ画像:ジョイントセッションの様子

ボトム画像:ジョイントセッション終了後の集合写真