1905(明治38) 年4月25日 Tuesday


四月二十五日 曇后晴

今朝は余程危しかつたが思ひ切つて自転車で出掛け大当りであつた。一ツ橋から上野廻りきつちり四時までやつた。帰りに本郷に廻り赤門前の靴屋でゴム靴一足五・八〇で買入れた。忽ち不用心の祟りが来たのである。五時半帰宅晩飯はロース肉に新蕗で一寸甘く喰つた。夜八時過ぎに坂井氏が来た。雑誌月刊説再興を主張したが兎に角二三号出して見る事を勧めた。雑費の中に五拾円渡した。

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例)「1905/04/25 久米桂一郎日記データベース」(東京文化財研究所) https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/872906.html(閲覧日 2024-05-19)