1905(明治38) 年4月17日 Monday


四月十七日 終日雨にて寒し

朝八時始りの処大降りにて人力車をおごつた。十二時まで課業をやり電車で帰つた。バルチック艦隊が新嘉坡の沖合に見へた事の報があつて以来十日間になるが其後は十一日に柴棍の東北に見えたというのみで行方不明であつたが今日の号外には仏領安南のカムラン湾某地を根拠地として碇泊すという大本営の公報が出たので大概様子は分つた。

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例)「1905/04/17 久米桂一郎日記データベース」(東京文化財研究所) https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/872866.html(閲覧日 2024-05-19)