1905(明治38) 年3月31日 Friday


三月三十一日 曇午後小雨

今朝こまは一井に歯の療治に行つた。午後自転車にて目黒に赴き途中白金台町の松村氏方に立寄りおすみ入校につき配慮せられたる礼を述べる。目黒には小供の袴を持つて渡たす。父上は在宅。光風の序文が出来たというて示された。微雨降り出したるにより自転車は預けて三時の汽車にて品川へ廻る。同処まで是まで六銭の所を参銭の通行税がかゝる。四時前に帰宅すれば雨は止んだ。

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例)「1905/03/31 久米桂一郎日記データベース」(東京文化財研究所) https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/872781.html(閲覧日 2024-05-21)