1904(明治37) 年9月28日 Wednesday 九月二十八日 晴 一ツ橋学校に九時に出掛ける。今日追試験を行ふ為めに早く行つたのである。受験者は予科一人本科一年二人である。後一時間の講義を終りて直く様上野に走る。途中小川町で竹沢に邂逅し、今文の瓦斯牛屋で昼食をなして分れ美術学校に駈けつける。今日は当番であるが勝さんに願つて早目に帰宅した。夕方に松方正作来訪、今夜来ないかという事で支度をして七時半頃から仙台坂の邸に出掛る。和田を呼びにやつて九時頃に来る。師宣の花見の画は如何にも上出来であると思つた。十二時近くになり辞し帰つたが珈琲に浮かされて眠られぬには閉口した。 引用の際は、クレジットを明記ください。 例)「1904/09/28 久米桂一郎日記データベース」(東京文化財研究所) https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/871981.html(閲覧日 2025-04-28) « 九月廿六日 霽 九月二十九日 晴 »