令和7年度 世界遺産研究協議会のご案内

令和7年12月22日(月)
会場 : 東京文化財研究所 セミナー室
開催趣旨
世界遺産における「遺産」という考え方は、大局的には多様性や包摂性を標榜してきた世界遺産制度の運用の方向性と強く結びつき、創設当初に意図された「遺産」の概念を多方面に拡大するかたちで展開してきている。そして、現在の「遺産」という考え方は、新規に登録される世界遺産に求められる「顕著で普遍的な価値(OUV)」のあり方に直接的に影響するだけでなく古典的な遺跡や記念碑を資産とする、いわば第一世代の世界遺産であっても保全状況審査(SOC)や遺産影響評価(HIA)などを通じて遡及的に適用される面があるため、世界遺産制度に関わる私たちは常に「遺産」の認識を新たにしておくことが重要となる。そこで今年度は、世界遺産をめぐる最新の動向を国内の関係者に提供するとともに、世界遺産の核である「遺産」の考え方と実際の制度運用との関係に焦点を当て、生活や信仰、環境と強く結びついた構成資産を擁する世界遺産での「遺産」の見方や保護の取組みに注目することで、変化を続ける「遺産」の考え方に対する共通認識をもつ機会としたい。
開催概要
プログラム
| 12:30 | 開 場 |
| 13:00 | 開会挨拶 【齊藤孝正 東京文化財研究所 所長】 趣旨説明 【金井 健 東京文化財研究所 文化遺産国際協力センター 国際情報研究室長】 |
| 13:10 - 15:45 | 報 告 |
| 世界遺産の最新動向 【文化資源活用課 世界文化遺産部門担当官】 | |
| 講演1:複雑な文化遺産における「遺産」の捉え方〜道の文化遺産を事例に〜 【伊藤文彦 斎宮歴史博物館 調査研究課 文化財保護技師】 | |
| 講演2:世界遺産「アグリジェントの考古地区」とシチリア州考古公園システム 【松浦一之介 東京文化財研究所 文化遺産国際協力センター アソシエイトフェロー】 | |
| 事例1:四国遍路の世界遺産登録に向けた取組み 【胡 光 愛媛大学 教授 / 四国遍路・世界の巡礼研究センター長 】 | |
| 事例2:世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」の登録および保存管理における「遺産」の捉え方 【土屋みづほ 大阪府教育庁 文化財保護課 課長補佐】 | |
| 16:00- 17:25 | パネルディスカッション 【登壇者】上記報告者 【司会】金井 健 |
| 閉会挨拶 【友田正彦 東京文化財研究所 副所長 / 文化遺産国際協力センター長】 | |
| 17:30 - 19:00 | 情報交換会 (セミナー室ホワイエにて) |
注意事項:
参加お申込前にご確認ください
- 内容は一部変更となる場合があります
- お申し込みは世界遺産に関係する自治体および研究機関等のご担当者様が対象となります
- ご来場のための交通費等は各自にてご負担ください
参加申込方法
【事前申し込み制・先着順】 申込締切:2025年11月28日(金)
下記内容を明記のうえ、メールにてお申し込みください。
送付先:ishida-c2p@nich.go.jp
件名:『令和7年度世界遺産研究協議会 参加申込』
必要事項:
- お名前(フリガナ)
- ご所属
- ご連絡先住所
- お電話番号
- 連絡用メールアドレス
- 情報交換会への参加の有無
※お申し込み後、受付完了メールを上記アドレスより送付いたします。
お問い合わせ先
東京文化財研究所
文化遺産国際協力センター
国際情報研究室
e-mail:ishida-c2p@nich.go.jp
tel:03-3823-2420
(担当:石田 / 平日10時~17時)

