1905(明治38) 年6月14日 Wednesday


六月十四日 曇

朝十時より高商本一の試験を大講堂にてなす。ファルデルが監督に来ることを学生課より通知したるが遅く来た。正十二時試験を終り夫れより上野に廻り仏語及解剖講義をやる。帰りには岩村合田と共に表神保町成昌楼に明後日の料理を注文する。一卓八円位で上る筈である。二階に上り鶏そば肉饅頭をやる。余り結構ではなかつた。合田蕎麦の丼を所望し三十銭で持つて帰つたが本場では四銭か五銭の品に相違ないのだ。三田行に乗り七時頃帰宅。

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例)「1905/06/14 久米桂一郎日記データベース」(東京文化財研究所) https://www.tobunken.go.jp/materials/kume_diary/873106.html(閲覧日 2024-05-17)