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作品ID 5240
作品名 陶外筒(東京国立博物館)
年紀 保安2年(1121)
所蔵 東京都台東区 東京国立博物館
員数 ②総高40.1・一、口径38.4
銘文内容 ①『兎園小説』所載外筒
〔筒身 刻〕
 熊野山如法経銘文
 大般若経一部六百貫
   白瓷箱十二合
   箱別五十巻
 保安二年歳次{辛}丑十月 日
   願主沙門良勝
   檀越散位秦親任

②東京国立博物館保管外筒
〔筒身 刻〕
 熊野山如法経  銘文
 大般若経一部六 百巻
 白瓷箱十二合
  箱別五十巻
  保安二年   歳次辛丑十月日
   願主沙門良 勝
    檀越散位 秦親任

備考 『経塚遺文』93。 和歌山県東牟婁郡本宮町出土。 ①文政八年(一八二五)に熊野本宮近くで発見。内部より身高一尺、口の径り五寸余の「黄金にて造れる圓龕一箇あり」、その内部には高七寸の「閻浮檀金の阿彌陀佛の尊像一軀」が納入されていた(『兎園小説』、『熊野年代記』)。なお、遺物の存否は不詳。 ②外筒は陶製、円筒形。蓋は無鈕で甲盛りのある被蓋。経巻残塊の残る銅板製経筒(総高三一・六)の外筒である。
参考文献 関秀夫『経塚遺文』東京堂出版、1985/滝沢馬琴『兎園小説』。『熊野年代記』。『東京国立博物館年報―昭和四十七年度』。杉山洋「熊野三山の経塚」(文化財論叢)1983