作品ID | 3212 |
作品名 | 明兆筆三十三観音図(東福寺) |
年紀 | 応永一九年(1412) |
所蔵 | 京都府京都市 東福寺蔵 |
員数 | 三一幅 掛幅装 絹本著色 (各)竪一一八・〇 横五四・七 |
銘文内容 | 〔若悪獣囲繞幅裏書〕 応永十九年壬辰十一月十六日平安□□住善英大徳寄附 恵日山東福禅寺住持□□□□記 〔辟支仏身幅裏書〕 観音大士像三十三幅善英大徳捨置 恵日山東福禅寺時応永十九年{壬/辰}十一月十八日記之 |
備考 | 全三三幅中、二幅が狩野山雪(一五九〇~一六五一)による補作であるが、残る三一幅については『蔭凉軒日録』によって明兆(一三五二~一四三一)筆であることがわかる。明兆幅の表面上部にはそれぞれ絵の内容に関する墨書と「道詮」と読める白文方印がある。「道詮」は足利義持(一三八六~一四二八)の号であるが、筆跡は義持の基準的なものとは一致しない。このほか下部に室町後期ころの寄進銘(戦乱によって東福寺外に散逸したものを再寄進したものと思われる)をともなう幅もあり、少なくとも一部はその時期の模作である可能性を残す。 |
参考文献 | 源年表/『中国憧憬』展図録、町田市立国際版画美術館、二〇〇七/『禅寺の絵師たち』展図録、山口県立美術館、一九九八/△五十嵐公一「東福寺三十三観音像」『美術史論叢』一一、一九九五 |