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作品ID 3674
作品名 八幡縁起絵巻(衣奈八幡神社)
年紀 応永九年(1402)
所蔵 和歌山県日高郡 衣奈八幡神社蔵
員数 二巻 巻子装 紙本著色 (上巻)竪三四・五 横二三一六・〇 (下巻)竪三四・五 横一五五〇・〇
銘文内容 〔下巻奥書〕
鷲峰の明用都管はわが法兄也すぎにし
明徳の頃此縁起著述の事懇命あり
かの衣奈ノ御園に檀家の因縁あるゆへ
なるへししかれとも大菩薩の高迹
吾朝六十余州所々の源記にこと
なりぬれはいまさらに改作せん事
いかゝとおもひて歳月をゝくりぬ
しかるに応永庚辰の秋前妙光聖徒和尚
鷲峯に住持し給此地近境なる
によりて都管又和尚の厳命をかりて
懇請再三に及へりこの□神慮に冥合
せは一の奇瑞あるへしたやすく筆を
染むことよしなしと思ひて領状に
およはさる処に翌年辛巳七月廿七日夜瑞夢
の事あり冥意□りかたきによりてしるすに
をよはす霊感うたかひなし信心これ
ふかしかたゝゝにつけて辞避するに
道なしやまひをつとめて筆をとる
不日に草稿をなせり和尚又随喜のあまり
料紙を調せしめて画工に課して図絵を
なせり翌年壬午絵事功おはれり
即又清書すへきよし厳命あり春より
眼疾ありてさらに愈かたし平減を
またむことをおそきによりて筆にまか
せてこれをうつしおはりぬ
于時応永九年龍集壬午季夏 耕雲野衲明魏拝書
備考 詞書は花山院長親(?~一四二九)筆。その他、明暦二年(一六五六)の修復添書がある。
参考文献 『神道大系 神社編四一』神道大系編纂会、一九八七/△『由良町誌 史(資)料編』由良町、一九八五/『和歌山県史 中世史料二』和歌山県、一九八三/上山登史「衣奈八幡宮縁起絵巻について」『由良町の文化財』八、一九八一