東京国立博物館所蔵 国宝 平安仏画
本ウェブサイトは、平安時代に描かれた仏画(平安仏画)について紹介することを目的に制作しました。古い時代の仏画は、色がくすみ、作品保護のため展示ケース内の照度は抑えられ、ケースからの距離もあるため、細部の鑑賞に困難が多く、その本来の魅力が伝わらないことが多いと思います。しかし、平安仏画の制作者は、絵の具や画絹、描き方などに工夫を重ねてさまざまな仏を描き、崇高さを表現しようとしていました。
そのような創意工夫の後をたどるべく、材料や描き方の詳細が観察できるよう、私たちは、撮影に用いる照明の光の種類や撮影方法を工夫して、平安仏画を写真に記録しました。また、材料が何であるかを知るために、それらに含まれる元素を分析しました。このような調査を行い、検討を重ねることで、仏画を描いた人々の工夫の一端を見いだすことができたように思います。
本ウェブサイトでは、東京国立博物館が所蔵する国宝平安仏画全4点(「普賢菩薩像」「虚空蔵菩薩蔵」「千手観音像」「孔雀明王像」)について、上記のような調査研究を行った成果をご紹介します。平安仏画が繊細かつ彩り豊かであった様子が、本ウェブサイトからご覧いただけましたら幸いです。
本ウェブサイトは東京国立博物館と東京文化財研究所による「仏教美術等の光学的手法による共同研究」の成果に基づき制作したものです。
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