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グレー滞在日記

はじめに

黒田清輝は若い頃から晩年に至るまで多数の日記や書簡を残しています。これらは『黒田清輝日記』全4巻(中央公論美術出版、1966~68)に収められ、また当館ホームページでも『黒田清輝日記』として公開されています。
ここでは、このうち主に1888年から1892年にかけて、グレー滞在中に書かれたものを抜粋しました。グレーの美しい四季や人々との交流、また代表作となる作品の制作の様子をしのぶことができます。
左のリストから日記または書簡の日付をお選び下さい。制作に関する記述は抜粋して小見出しとしました。
なお、左リストの末尾に、黒田が後年グレー時代の思い出を語った「グレーの自炊物語」も追加しました。

明治21年(1888)

1888.05.11父宛書簡野原ヤ牛ナドノ畫ヲカキ・・・
1888.05.18母宛書簡
1888.05.25母宛書簡
1888.06.08父宛書簡おもに燒ずみの畫をかき居候

明治23年(1890)

1890.05.07母宛書簡
1890.05.17父宛書簡
1890.05.23父宛書簡窓の下ニて女子手仕事を致し居體の者一枚・・・
1890.06.06父宛書簡
1890.06.13父宛書簡即ち(讀書圖)をかき始め申候
1890.06.19母宛書簡うちのなかでおんながほんをよんでをるところです
1890.06.26父宛書簡
1890.07.13母宛書簡てほんになるおんなのあねのうちがあいてをるとのことにて
1890.07.18母宛書簡おんながへやのなかでほんをよんでをるゑ
1890.07.24父宛書簡
1890.08.08父宛書簡
1890.08.13母宛書簡ひとのたつてをるゑ
1890.08.22母宛書簡
1890.08.28母宛書簡
1890.09.04父宛書簡手本として雇候當地の女の立ち居候肖像
1890.10.01母宛書簡
1890.10.10父宛書簡
1890.10.16母宛書簡のばらでおんながうしをかつてをるところ
1890.10.24父宛書簡
1890.11.28母宛書簡ゆきのけしきをすこしかきましたが・・・
1890.12.05父宛書簡ランプの前にて婦人針仕事の圖
1890.12.12父宛書簡窗の内にて女子讀書の圖尤も氣ニ入リ候

明治24年(1891)

1891.01.16父宛書簡
1891.01.23母宛書簡らんぷをつけておんながはりしごとをしてをるゑ
1891.01.30父宛書簡
1891.02.13母宛書簡
1891.02.20父宛書簡田舎の女子が野にてよめなを摘む所の図
1891.02.27母宛書簡
1891.03.05母宛書簡ふをんてぬぶろうまでゆきそこでしやしんをうつしました
1891.03.27父宛書簡源清輝とあれバ黒田清輝なる事明と存候
1891.04.02父宛書簡私の畫ハ共進會の方にて已ニ檢査ずみニ相成
1891.04.24母宛書簡
1891.05.15母宛書簡きのふハうしのゑをかきました
1891.05.29母宛書簡
1891.06.06父宛書簡先日より牛の畫一つかきかけ候處
1891.07.03母宛書簡おんなのたつてをるおゝきなゑ
1891.08.28父宛書簡
1891.10.09父宛書簡百姓共仕事して休みたる處・・・女子共螢をさがし居る處
1891.10.16父宛書簡
1891.10.30父宛書簡森中ニ鹿の兒二三匹居る畫
1891.11.06母宛書簡
1891.11.13父宛書簡女子の肖像大きなもの
1891.11.27母宛書簡

明治25年(1892)

1892.01.15母宛書簡わたくしがかきましたみやさんのおかほ
1892.01.21母宛書簡
1892.02.26母宛書簡
1892.03.18父宛書簡共進會へハ・・・當年ハ油畫二枚のみ出し候
1892.03.27母宛書簡
1892.04.09父宛書簡共進會へ持ち出し候畫不幸にして二枚共はねられ申候
1892.04.22母宛書簡
1892.05.31母宛書簡
1892.06.03父宛書簡
1892.06.19母宛書簡をゝきなゑのしたがきをしてをります
1892.06.24父宛書簡
1892.07.02父宛書簡手本二人も一緒ニ雇ヒ色々と下畫の工夫ニ骨折居候
1892.07.16母宛書簡
1892.08.12日記
1892.08.13日記
1892.08.14日記
1892.08.15日記
1892.08.16日記
1892.08.16母宛書簡このをんなのゑハきようしんくわいでハことわられましたけれども
1892.08.17日記
1892.08.18日記
1892.08.19日記
1892.08.20日記
1892.08.21日記
1892.08.22日記
1892.08.23日記
1892.08.24日記
1892.09.18日記
1892.09.19日記 (本文なし)
1892.09.20日記
1892.09.21日記
1892.09.22日記
1892.09.23日記
1892.09.23母宛書簡なつのすゞみのゑハなかなかむづかしく
1892.09.27日記
1892.09.28日記打ちすてゝ置いた夏の畫を又描て見様と云氣ニ爲る
1892.09.29日記夏の畫をかき直す
1892.09.30日記
1892.09.30父宛書簡大きな共進會の外の小さな共進會へも一二枚出品
1892.10.01日記
1892.10.02日記
1892.10.03日記
1892.10.04日記
1892.10.05日記
1892.10.06日記
1892.10.07日記
1892.10.07父宛書簡
1892.10.20父宛書簡かき懸けの夏の畫ハちつとも進まず
1892.10.30日記
1892.10.31日記おくれ咲きのけしの花を描て樂む
1892.11.01日記
1892.11.02日記
1892.11.02母宛書簡かきかけのゑもだんだんすこしづゝできあがつていきます
1892.11.05日記霜菜ヲ手本として
1892.11.06日記ケシの葉ヲ描た
1892.11.07日記ひる後一時間半程鞠ヲ手本ニしてかいた
1892.11.08日記
1892.11.09日記オレのかきかけの肖像ニ付意見を聞く
1892.11.10日記
1892.11.10母宛書簡
1892.11.11日記
1892.11.12日記ひる後うす暗く爲る迄ケシの花を描ク
1892.11.13日記めし前ニ一時間半程ケシの花を研究す
1892.11.14日記
1892.11.15日記二時頃から夕方迄霜菜を手本として仕事とす
1892.11.16日記
1892.11.17日記朝ケシの葉ヲ研究す 晝後ハ肖像
1892.11.17父宛書簡
1892.11.18日記一昨日から被物の模様を描てるが
1892.11.19日記洗濯屋の娘を雇テ仕事す
1892.11.20日記
1892.11.21日記朝も晝後も其ばらの花を描く
1892.11.22日記
1892.11.23日記鞠屋を手本ニした
1892.11.24日記霜菜ヲ手本トシテ
1892.11.25日記
1892.11.26日記
1892.11.27日記
1892.11.28日記
1892.11.29日記
1892.11.30日記霜菜ヲ菊のかげニ置キ下畫ヲかく
1892.12.01日記
1892.12.01母宛書簡ひとがふたりでニわにをるところ
1892.12.02日記
1892.12.03日記
1892.12.04日記朝も晝後も畫部屋ニ行て菊の花をかく
1892.12.05日記
1892.12.06日記
1892.12.07日記雪の景色ヲ論シかく
1892.12.08日記
1892.12.08父宛書簡
1892.12.09日記
1892.12.10日記
1892.12.11日記
1892.12.12日記
1892.12.13日記
1892.12.14日記
1892.12.15日記
1892.12.23母宛書簡

回想

グレーの自炊物語(「光風」明治38年9月)