パリ留学、そして転進

 日本近代洋画の巨匠として歴史に名を残した黒田清輝だが、じつは人生の初歩から画家になる志を抱いていたわけではない。

 鹿児島・島津藩士の家に生まれ、政治家であった黒田清綱の養子として育てられた彼は、少年期に画の手ほどきを一時受けてはいるものの、当初志したのは法律家であった。明治17(1884)年にフランスへ留学したのも画を学ぶためではなく、法学を修めるためであった。


農場 / Farm (II)
1889-90
/ 21.2 x 13.9 cm
KU-c084
農婦 / Farm (I)
1889-90
/ 30.2 x 19.2 cm
KU-c083
羊飼い / Shepherd
1889-90
/ 21.1 x 13.6 cm
KU-c091
麦打ち / Threshing Wheat
1889-90
/ 30.3 x 38.6 cm
KU-c098
久米氏肖像 / Portrait of Mr. Kume
1889頃
/ 62.5 x 36.8 cm
KU-a005