■ 前 言


斎藤たま氏
(1988年、ご家族提供)

本データベースは、民俗学者 斎藤たま氏(1936~2017)が作成した調査カードをアーカイブしたものである。
たま氏は1970年代から日本全国の野辺歩きをとおしてさまざまな民俗事例を採録し、それを丁寧にカード化して蓄積してこられた。その対象は植物、動物、まじない、遊び、言葉、年中行事、人生儀礼など多ジャンルに及び、カード総数はおよそ4万7千枚にわたる。いずれも暮らしに身近で、ややもすると見逃しがちな民俗を対象にしているのが特徴であり、現在では失われてしまった民俗事例も数多い。
これらのカードは斎藤たま氏の書籍を多数刊行している論創社に預けられていたもので、たま氏の研究をされてきた民俗学者・岩城こよみ氏の仲介により、2017年に東京文化財研究所に寄託されることとなった(詳しい経緯については 狩野萌2018「〔資料紹介〕斎藤たまの調査カード」『無形文化遺産研究報告12』を参照)。
東京文化財研究所では、たま氏が遺したこの貴重な仕事を後世の私たちが十全に活用できるようにするため、調査カードをアーカイブ化する事業を進めており、このたび、ご遺族のご厚意により、その成果の一部を公開することが叶った次第である。なお、整理作業は現在も途上にあり、順次、内容を追加・更新していく予定である(現在の公開中のデータおよび作業進捗状況についてはこちらを参照)。

調査カードに記されたひとつひとつの情報は些細で小さなものにすぎない。しかし、それが集積された時に見えてくる世界はきわめて豊かである。
本アーカイブの公開により、たま氏の功績にふたたび光があたるとともに、豊かな民俗世界の実態についてさらなる理解が深まることを期待したい。

■利用について
本データベースに掲載されているデータの利用は自由ですが、かならず出典を明記ください。

■ 担当者一覧
・ 統   括:今石みぎわ
・ データ作成:狩野萌(2016年~)
岩城こよみ(2020-2021年度)・渡瀬綾乃(2020-2021年度)
・ 助   言:岩城こよみ
・ 協   力:石野恵一郎(国際あやとり協会)
・ サイト作成:小山田智寛

秩父浦山での生活(ご家族提供)
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