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二條為忠卿たにさく
   スミ         スミ
 菊 いく秋もかくて越■ほへ菊花
        スミ     
かさねやとのた(堂)めしともミむ〔花押〕
〔花押〕 二幅とも前田健次郎
二條為冬卿たにさく
     スミ            スミ        スミ
 女郎花 をミなへしおほかる乃への露わけて
 あたなる色を袖に〔うつか〕な 為冬

八月廿一日 小石川図画取調ニて写す
 芳崖氏のうつしよりすル
 〔図〕 法隆寺夢殿の屋根


芳崖氏のうつしより
狩野芳崖が明治一九年に岡倉天心やフェノロサ等と文部省図画取調掛として行なった古美術調査の際の写生である《奈良官遊地取》(東京藝術大学蔵)を指すと思われる。同写生の第八巻には法隆寺夢殿の宝珠と露盤を描いたスケッチが認められる。
http://jmapps.ne.jp/geidai/det.html?data_id=1400