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〔器物の図〕奈良大鐘 赤ハタ
 時代ふるし 然れとも寛政中窯再
 興の後の〔印〕也 廿年八月十三日隣家
 素介子より贈らる 
 銘を餅屋としてたがやさんにて蓋をつくり薄茶器
 につかハヽよろしからんと思へり
 肥前稲佐焼といふものあり 土ハ赤土にて
 荒くかわらけの如し 薬ハ萌黄薬にて
 恰も高麗の如く上手也
 白高麗の爵を見る つやに黄はみありて
 上品也
 〔図〕手つくね朱地急須 面白し 
  右之品素介君蔵