作品ID | 7451 |
作品名 | 三代目尾上菊五郎舞台姿(早稲田大学坪内博士記念演劇博物館) |
年紀 | 天保15年頃(1844) |
所蔵 | 東京都新宿区 早稲田大学坪内博士記念演劇博物館 |
員数 | 1幅 絹本著色 縦114.5 横55.5 |
銘文内容 | 〔賛〕 元祖尾上菊五郎門弟松助歳長て松緑となのれるもの俳優の道に 賢く音曲に妙を得今も歌舞伎に用るものおほし其子師の名の 絶しを起し三代目菊五郎となして親にまさり芸道はいふもさらなり 変化幽霊は一家の妙にして他のおよふ所にあらす過し文政の八とせ 上坂のきさしありて大江戸名残狂言として中村座にて忠臣蔵ニ 由良之助戸無瀬の二役は元祖梅幸丈か致されしを勤め後日狂言 四谷怪談ニ佐藤与茂七於岩小平の幽霊は狂言作者故鶴屋南北 に計て二日替り古今稀成大当りにして見物の目を驚しゝは 世の人の知る所なり此南北の祖も三代ともに俳優にして四代に至りて 作者となる両人秀才なるか故に諸国に於岩稲荷の利生を顕す 三座の櫓ともに於岩の狂言出せる度毎大入ならさるなく時に 天保十五辰のとし梅幸丈六十一還暦の折から元へかへる中村座にて ひく人達の進めにまかす於岩の一世一代を勤む其面影の昔に かはらてうるはしき事珍らしさのあまり舞台の侭を二代目 歌川豊国に写させ端書して贈る事とはなりぬ かくはしき 梅と 菊とを 名に持て うこかぬ 星も 業と 見せ けり 六朶園「印文不詳」(朱文方印) |
備考 | 三代歌川豊国筆 六朶園雅盛賛 |
参考文献 | 『歌舞伎 江戸の芝居小屋』展図録(サントリー美術館、2013) |