東京文化財研究所 >第45回オープンレクチャー モノ/イメージとの対話
第45回オープンレクチャー
モノ/イメージとの対話
 
2011年11月11日(金)・ 12(土)
いずれも午後1時30分~午後4時30分
東京文化財研究所・地階セミナー室
受講無料 ※受講申し込み受付は終了しました。
 
東京文化財研究所企画情報部では、毎年秋に研究成果を一般に公開するための講座を開いています。
今年も下記の通り、2日連続で4人の講師による講演会を行います。

ダウンロードはこちら(PDF/425KB

■2011年11月11日(金)午後1時30分~午後4時30分 於 東京文化財研究所・地階セミナー室
日本美術史における様式の複線性
―様式の選択と編集―

先行作品からモチーフ・図様・様式などの「かたち」を参照し、それらを利用しながら新しい作品を生み出す。こうした営為は、日本美術においてよくみられることである。なかでも様式は、時代の背景や作り手の個性を反し、表現と密接にかかわるものである。従来、様式の変遷や展開は、単線的な動きをもつものとみなされがちであった。しかしそれは、いくつかの流れが並走したり、重層したりしながら展開するとみるほうがよいように思われる。当日のレクチャーのねらいは、過去の作品のなかからある様式を選び出し、それを編集しながら新しい表現を獲得していくという作品制作の営みを具体的に考えてみようとする点にある。様式の選択や編集のありようは、政治や権力など様々な外的要因によって決定づけられるはずである。そこで、時代の異なる次の二つのケースを取り上げてみたい。
平安時代前期から後期へ —六波羅蜜寺十一面観音像の造像—
皿井 舞 (東京文化財研究所企画情報部研究員)
鎌倉時代から室町時代へ —中世やまと絵様式の源流と再生—
髙岸 輝 (東京工業大学大学院准教授)
京都・六波羅蜜寺十一面観音像は、十世紀半ば、平安時代前期から後期へと移り変わる過渡期につくられた像である。本像の造像にあたって、いかに過去の作品を参照しつつ、次代につながるかたちを獲得したか、制作背景を再検討しつつ考えてみたい。 室町時代のやまと絵、特に絵巻を通覧すると、流派や絵師の枠を超えた複数の様式が並存していることに気づく。それらは、平安末期から鎌倉期のやまと絵を範として仰ぎつつも、リバイバルの方向性は作例によって異なる。再生の傾向にあらわれる差異に注目し、比較することによって、作品の同時代における位置づけや制作の背景を読み解きたい。

■2011年11月12日(土)午後1時30分~午後4時30分 於 東京文化財研究所・地階セミナー室
古美術のコンセプト
現在の「コンセプチュアル・アート」ではないが、古美術にもそれぞれに「コンセプト」とでも言うべきものがあった。もっとも古美術の場合、現代アートと違って、造形性が概念性に取って代わられたわけではない。そしてもちろん古美術のコンセプトには作り手だけでなく様々な主体がかかわっており、その点でも芸術家偏重の現代アートとは事情が異なっている。しかしいずれにしても、「純粋芸術(ファイン・アート)」の概念が近代の産物である以上、古美術の価値を造形性だけで判断すべきではないだろう。にもかかわらず、依然として日本の古美術研究はその傾向を払拭できていない。当日のレクチャーでは、ある意味対照的な二つの事例を取り上げ、現代日本社会が忘れつつある古美術の「コンセプト」と、それがもたらす豊かなイメージ世界を提示してみたい。
室町漢画の基盤 —周文と雪舟の場合—
綿田 稔 (東京文化財研究所企画情報部広領域研究室長)
平安~鎌倉時代の印仏 —スタンプのほとけ—
佐々木 守俊 (町田市立国際版画美術館学芸員)
雪舟筆「秋冬山水図」(東京国立博物館蔵)のうち冬景図は、「斬新」と評しうる画面構成で知られている。ここでは冬景図の「謎」について、雪舟と雪舟の時代の常識的コンセプトに照らした解釈を試みる。また同様のコンセプトを雪舟の師である周文にも適用し、今まで定まらなかった周文の基準作について、その候補を挙げてみたい。

スタンプ式の簡易な仏教版画である印仏は、その素朴な味わいが愛され、売買の対象ともされてきた。しかし、本来はしばしば仏像の内部空間に納入されて重要な役割を演じ、大規模な法会の場においても使用される、特徴ある尊像だった。そうした制作環境を再現し、現在の「版画」としての評価とは異なった視点から、印仏の歴史的意義を考えてみたい。


受講方法

※定員に達したため、受講申し込み受付は終了致しました。

受講には事前のお申し込みが必要です。下記の要領にてお申し込みください。
①往復はがき/往復はがきに「オープンレクチャー参加申し込み」と明記の上、参加希望日・ お名前・ご住所・お電話番号を書き添えて 〒110-8713 東京都台東区上野公園13-43 東京文化財研究所企画情報部 宛にお送りください。
②ファックス/「オープンレクチャー参加申し込み」と明記の上、参加希望日・お名前・ご住所 ・お電話番号および返信のためのファックス番号を書き添えて、東京文化財研究所企画情報部
(fax 03-3823-2371)宛にお送りください。
申し込み用紙はこちらからダウンロードできます。(PDF/91KB)
③Eメール/件名に「オープンレクチャー参加申し込み」と明記の上、参加希望日・お名前・ ご住所を添えて東京文化財研究所企画情報部
kjkenkyukai@tobunken.go.jp)宛に お送りください。

定員:各日80名(申し込み先着順)
受講料:無料
申し込み期限2011年10月21日(金)
 
受講申し込み受付は終了致しました。

申し込み・問合せ先
東京文化財研究所企画情報部
〒110-8713 東京都台東区上野公園13-43
電話03-3823-4829 ファックス03-3823-2371
黒田記念館特別公開
2011年11月1日(火)~11月6日(日)午前9時30分〜午後5時
黒田記念館は、上野の山文化ゾーンフェスティバルにあわせて11月3日(木)から11月6日(日)まで毎日午前9時30分から午後5時まで特別公開します。入場は無料です。
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