売立目録とは、個人や名家の所蔵品などを、決まった期日中に売立会で売却するために、作成・配布された冊子です。売立目録には、その売立会で売却される美術品の名称、形態、写真などが掲載されており、美術品の伝来や流通を考えるうえで、非常に重要な資料となります。 東京文化財研究所は、明治時代後期から昭和時代までに発行された合計2,532冊の売立目録を所蔵しており、公的な機関としては最大のコレクションとなっています。東京文化財研究所では従来から、こうした売立目録の情報について、写真を貼り付けたカードなどによって資料閲覧室で研究者の利用に供してきました。しかし、売立目録の原本の保存状態が悪いものも多いため、2015年から東京美術倶楽部と共同で、売立目録をデジタル化する事業を開始しました。東京美術倶楽部をはじめ多くの方々にご協力いただき、4年余の歳月をかけて、このたびデジタルアーカイブとして完成いたしました。 ![]() 売立目録デジタルアーカイブは、東京文化財研究所資料閲覧室の専用端末でご利用いただけます。
各種情報や画像も有償(白黒1枚10円、カラー1枚50円)で印刷できます。 東京文化財研究所は、広く文化財の調査研究にお役立ていただけるようなアーカイブ構築に努めてまいります。 |