イタリアの「1972年修復憲章」は、現代の修復理念の基礎を築いたチェーザレ・ブランディの概念を反映していると言われ、1977年Einaudi社版の著書『修復の理論』、(Cesare
Brandi, Teoria del
Restauro)の巻末に収められています。世界の多くの憲章や文書が主に建造物を対象としているのに対し、イタリアの「1972年修復憲章」は動産文化財もその範疇に含んでいる点が特徴的かつ希少です。 以下、『ヨーロッパ諸国の文化財保護制度と活用事例報告書[イタリア編]』(東京文化財研究所、平成18年発行)に所収の「1972年修復憲章」に関する論文と翻訳(pp.174-186)を改訂しました。 |
|
※本憲章は、当研究所において遂行されている「文化財修復材料と伝統技法に関する調査研究」に関連するため、改訂版を当ウェブサイトにて公開いたしました。なお、2005年発行の日本語訳『修復の理論』(三元社)には含まれていない部分となります。 (保存科学研究センター) |