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東京文化財研究所の役割
―文化財の保存と活用のために―

 当研究所では、人々の多様な社会活動の文化的所産である美術工芸品や歴史的な建造物、近代の文化遺産といった有形の文化財に加え、伝統的な古典芸能、地域の生産技術を含めた無形の文化財や民俗文化財といった各分野で基礎的、実践的な調査研究を進めています。また、それら多様な文化財の保存と継承のために不可欠な伝統的な保存修復技術に加え、最新の科学技術を応用した保存技術の開発研究も進めています。
 それらの研究を通して得られた成果を広く公表するとともに、国内はもとよりアジアをはじめとする諸外国の関係者に対しても、文化財保護に関する基本的な知識や保存技術を提供しながら、人材育成や技術移転を兼ねた現地での研修会を開催するなど国際貢献に務めています。
 成熟期に移行しつつある現代社会において、文化財の果たすべき役割は益々大きく重要なものとして位置づけられてきています。当研究所では、無形に限らずこの動きをより確かなものとするため文化財活用の前提である保存に資するため、基本的な調査研究を続けています。

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