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「動植綵絵」デジタルコンテンツ公開のお知らせ

このたび皇居三の丸尚蔵館収蔵作品・東京文化財研究所光学調査デジタルコンテンツとして伊藤若冲筆「動植綵絵」(全30幅)をウェブ公開することとなりました。このウェブサイトでは、宮内庁三の丸尚蔵館(当時)と東京文化財研究所が平成13~20年度に共同研究として実施した光学調査によって撮影された伊藤若冲筆「動植綵絵」の高精細写真、蛍光X線による彩色材料分析のデータ等を公開するものです。

伊藤若冲(1716〜1801)は江戸時代後期の京都で活躍した絵師で、日本国内はもちろん海外でも高く評価されています。若冲の数多くの作品のなかでも皇居三の丸尚蔵館が収蔵する「動植綵絵」は特に人気が高く、展覧会などでは多くの注目を集めています。美術作品を鑑賞するには実物を見ることが最善ですが、その機会は限られています。また作品の細部を拡大して見ることで、その表現についてより具体的に知ることができます。美術作品は、はかりしれないほどの微細な表現の集積が作品の全体をつくりあげています。このデジタルコンテンツを見た後で実物の作品を鑑賞すると、より理解や感動が深まるかもしれません。ぜひ多くの方々に作品の魅力を感じて頂けましたら幸いです。

2025年3月
独立行政法人国立文化財機構
皇居三の丸尚蔵館・東京文化財研究所

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