静岡県御殿場市川柳は、近世よりほぼ全戸が箕作りに関わる箕作り村でした。

スズタケを横に、叩いて剥いだフジとヒノキ樹皮を縦に編んだ箕で、最盛期には北駿一帯から沼津、三島、北伊豆、富士郡、山梨県の大月や神奈川県の山北あたりまで広く流通しました。大正末期には年間2万枚生産したとの記録も残されています。

最後の職人が箕つくりをやめたのは10年ほど前(2010年代初頭)で、それまでは川柳藤箕生産組合(昭和3年結成)も運営されていました。

ここでは、藤箕生産組合が制作し、元組合長の土屋俊光氏よりご提供いただいた映像を紹介します。

映像「川柳の藤箕」

川柳藤箕生産組合制作・提供、2009年、約14分

参考文献

・ 御殿場市史編さん委員会『御殿場市史』別巻Ⅰ 考古・民俗編 1982  pp.466-477

・ 玉穂の歴史編集委員会『玉穂の歴史』2006 pp.185-191