兵庫県丹波市春日町では、鹿場(かんば)の箕と呼ばれる網代編みでつくった箕を製作してきました。

特徴は、素材にマダケだけでなくモウソウチクを使う場合もあること、また平らな素地を編み、折って縫うことで整形する「縫い合わせ式」であることです。特に、「縫い合わせ式」ではアジロ編みが縦横に編まれるケースが多いのですが(たとえば徳島県の「キリ箕」など)、鹿場の箕の場合は斜め網代で編む「縫い合わせ式」であることが大きな特徴的です。
縁木にはゴネンショ・ゴネンシュウ・ゴネンスイ(和名不詳)などと呼ばれる木を用い、藁と一緒に巻いて持ち手とします。

 

映像「鹿場の箕―兵庫県丹波市春日町」

調査年 2008年
制作年 2021年
実 演 松山達男
調査・撮影 森本仙介
編 集 森一人
製 作 東京文化財研究所※この映像は研究・伝承用に作成されたものです。個人の利用の範囲を超えての利用や改変をすることは出来ません。